翻訳をする上で大切なこと

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話し言葉をそのまま他の言語に変換し、後に形が残らない通訳と異なり、翻訳は文字データとして記録が残り、後々まで評価の対象になり得ます。英語ではtranslationとinterpretationは混同して使用されることも多いのですが、日本語の概念からいうと、そのテクニックと表現方法はまったく別物です。

このページでは、翻訳をする上で重要なポイントを説明します。

作文能力

正しく翻訳をするためには、外国語の能力が十分であることはもちろんのこと、他の人が理解しやすいように母国語へ変換する表現力も必要です。片方の言語だけができても、翻訳はできません。

通訳では語彙の豊富さが求められますが、翻訳ではそれに加えて、文章を構成する能力、つまり作文能力も必要です。その両方を身に付けるには、できる限り多くのインプット(読書)を得たうえで、アウトプット(文章作成)の訓練を積むことです。

一時期、聞き流すだけで英語がペラペラになる!などと謳った学習法が話題になりましたが、受け身で聞き流すだけでは何も身に付きません。この学習法のアンバサダーともなった若手スポーツ選手が英語を使いこなせるようになったのは、結局のところ、海外遠征でのプレイや記者会見で、実践の場が多くあったためでしょう。

日本語と外国語の両方で、主体的に読み、思考して書くというプロセスを何サイクルも繰り返すことです。残念ながら、これは日本の教育現場ではまだ十分に実践されているとはいえません。

日本人はTOEICのような試験で英語の能力をはかることを好みますが、本当に実践で使えるのは、○×式や選択式でもない、話す、書くといった、アウトプットの能力です。

ネイティブレベルの語学力=翻訳ができるとは限らない

ネイティブレベルの英語力があれば、翻訳ができるかといえば、答えは「それだけでは不十分」です。

日本人だからといって、皆が系統立っていて誰が読んでも分かりやすい、優れた文章を書けるわけではなく、これは外国人であっても同じこと。その言語がしゃべれる、またはその言語のネイティブであるというだけで誰でも翻訳家になれるのであれば、地球上の人全員が翻訳家になれるということになってしまいます。

ある言語を話せるようになるということは、単に周囲の話者をまねた舌と唇の動かし方の訓練の結果に過ぎず、それ自体はそれほど難易度の高いことではありません。誰でも少なくとも一つの言語の「ネイティブ」なのですから。

ビジネス翻訳で必要なこと

現在では企業のグローバル化が進み、プレゼン資料やビジネスレター、報告書などのビジネス翻訳のニーズが高まっています。

ビジネス文書を訳すには、それぞれの文書の目的と用途を理解し、その分野にふさわしい適切な訳語を選択する必要があります。つまり、ビジネスの現場を知らずに翻訳はできないのです。

同じ単語でも文脈によって、当てはまる訳語がまったく異なることは珍しくありません。

例えば、「content」は、ウェブサイトの用語では「コンテンツ」と訳すのが一般的ですが、化学の文脈で同じ単語が使われる場合、それはある物質の「含有量」を意味します。また、「Table of contents」といえば、書籍や文書の「目次」のことです。

このように、1つの語句に対し、対応する訳は1つとは限らず、複数ある選択肢の中でどの訳が一番適切かを判断するには、語学の能力に加え、特定の分野における知識とビジネス上のニーズの理解が欠かせないのです。

Aプラスはビジネス文書、技術文書の翻訳に多数の実績があります。マニュアルや説明書、製品ラベル、プレゼンテーション資料、人事、財務関連の文書など、企業内外で取り扱う文書全般に対応可能です。

英語、ロシア語、スペイン語、イタリア語などの欧米の語学だけではなく、中国語や韓国語といったアジア圏の言語の翻訳も承っています。世界中の企業間、企業とお客様間の橋渡し役として、どうぞAプラスをご活用ください。